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ー特殊車両の定期点検内容と安全稼働を維持するポイントー

特殊車両における定期点検の重要性

特殊車両は、建設現場や物流、緊急対応などで重要な役割を果たしています。安全かつ効率的な稼働を続けるためには、定期的な点検が欠かせません。特に特殊車両は構造が複雑で、使用環境も厳しいため、一般車両よりも部品の摩耗や劣化が早く進みます。定期点検は、重大なトラブルを未然に防ぎ、事故や業務の中断を回避するための重要なプロセスです。

また、法律や規制により実施が義務づけられている点検もあります。これらを怠ると罰則や行政指導の対象となる可能性があるため、計画的な点検スケジュールが必要です。

 

定期点検の種類

・法定点検(6ヶ月・1年点検)
・メーカー推奨点検
・自主点検(使用状況に応じた任意点検)

これらを組み合わせて実施することで、車両の寿命を延ばし、稼働率を高めることができます。

 

定期点検の主な内容

特殊車両の定期点検は、車両の構造や用途に応じてチェック項目が設定されます。以下は代表的な点検内容です。

 

エンジン系統の点検

エンジンオイルの量と汚れ、冷却水の量と濃度、ベルトの張り具合や摩耗状況を確認します。異音や振動がないかのチェックも重要です。

 

ブレーキ系統の点検

ブレーキパッドやライニングの摩耗、ブレーキ液の量と劣化状態、エアブレーキの場合はエア圧の保持状態を確認します。

 

足回り・タイヤの点検

タイヤの摩耗や亀裂、空気圧の確認、サスペンションやホイールナットの締め付け状態をチェックします。

 

電装系統の点検

ライト、ウインカー、警告灯、バッテリー電圧、配線の損傷などを点検します。特殊車両では作業灯や警報装置の動作確認も必須です。

 

油圧・作業装置の点検

クレーンやリフトなど油圧を利用する作業機器は、油漏れや圧力低下、シリンダーの動作を入念に確認します。

これらの点検は、単なるチェックだけでなく、必要に応じて消耗部品の交換や調整も含まれます。

 

定期点検の頻度と所要時間

点検の頻度や時間は車種や使用環境によって異なります。

 

法定6ヶ月点検

・頻度:年2回
・所要時間:半日〜1日
日常点検では見つけにくい不具合を発見するための詳細なチェックが行われます。

 

法定1年点検

・頻度:年1回
・所要時間:1日〜2日
6ヶ月点検に加え、車両全体の構造や安全装置をより詳細に確認します。

 

メーカー推奨点検

車種によっては、一定稼働時間や走行距離ごとに独自の点検項目が設定されます。

 

定期点検で見つかる主な不具合例

点検では、日常使用では気づかない不具合が発見されることがあります。

 

摩耗や劣化部品

タイヤ、ブレーキ、ベルト、ホースなどの消耗品は早めの交換が必要です。

 

油漏れ・水漏れ

油圧系統や冷却系統からの漏れは性能低下や重大故障の原因になります。

 

電装系の不具合

バッテリー劣化や配線損傷は、急なトラブルの原因になります。

 

定期点検を効率的に行うためのポイント

計画的に点検を行い、稼働停止時間を短縮する工夫も大切です。

 

事前準備

点検項目を確認し、必要部品を事前に手配しておくとスムーズです。

 

繁忙期を避けるスケジュール

稼働の多い時期を避けることで、業務への影響を減らせます。

 

信頼できる整備業者の選定

特殊車両の整備経験が豊富な業者に依頼することで、点検の質と効率が向上します。

 

まとめ

特殊車両の定期点検は、安全性・耐久性・稼働率を維持するために不可欠です。エンジン、ブレーキ、足回り、電装系統、作業装置など、各部の点検を計画的に行うことで、大きな故障を防ぎ、長期間安定した運用が可能になります。法律上の義務だけでなく、日々の業務の安全と効率を守るためにも、定期点検を欠かさず実施しましょう。

2025.08.22